介護福祉士の活躍について ~介護ICT・ロボット・ニューデバイスで「介護の未来」を切り拓く~
2024.11.16
わが国は65歳以上の割合が21%を超えた超高齢社会となっており、富山医療圏の介護需要は2020年を100とすると、2025年に116まで増加しその後も高止まりになると予測されています。
同じ働くならどんな職場が良いでしょうか。おそらく、前時代的な職場より未来志向の職場のほうが良いでしょう。
当法人では、「病院・施設はこうあるべき」や「病院・施設だったら仕方がない」といった固定観念から脱却して、新時代にふさわしい病院・施設づくりを目指しています。
介護福祉士として働きたいと思える職場づくりのため、介護ICT・ロボット・ニューデバイスを積極的に導入しています。
●とろみ自動調理サーバー:栄養経営エキスパート 2021年(令和3年)3月・4月号掲載
2020年(令和2年)9月にとろみ自動調理サーバーを導入しました。とろみ付けの手間が省けたため、介護スタッフの負担軽減になり働き方が改革されました。
もちろん、導入したことで均一な濃度と味のとろみ茶が提供可能になりました。
また、本来望ましい濃度で提供できるので医療安全的に良く、人の手を介さず調理サーバー内で作られるため衛生的にも良く、質が担保されるので患者・利用者サービスも向上しました。
●ICT介護である見守り支援システム「眠りSCAN」:ヘルスケア情報誌 けあ・ふる 2022年(令和4年)秋号掲載
2021年(令和3年)12月には「医療・介護のICT化」推進の一環として、ICT介護である見守り支援システム「眠りSCAN」を富山県下初となる介護医療院全室(100室)へ導入しました。
当初の目標は、眠りSCAN導入により利用者の眠りの質向上から「患者・利用者から選ばれる病院」になること、また、医療・介護スタッフの業務改善から「医療従事者から選ばれる病院」になることでした。
導入後は、ICTデータを積極活用し多職種連携を行いながら、自主的に主体性をもって動く自律型組織に変化しました。また、介護スタッフがデータを活用することで介護スタッフの成長にもつながりました。
このほか、介護スタッフは主観的から客観的な申し送りになり、申し送りの質の向上、ひいては患者・利用者サービスの向上にもつながりました。
●排尿予測支援機器D free:北日本新聞 2023年(令和5年)10月3日朝刊掲載
2023年(令和5年)9月には、排尿予測支援機器D freeを導入しました。
排尿の自立は人間の尊厳を守ることにつながるため、当法人では重視しています。
D freeは富山県はもちろん、介護医療院として全国で初めて導入しました。D freeの導入で、夜間・早朝の排尿に起因する転倒事故を減らすことが期待され、医療安全面の向上と介護スタッフの業務負荷軽減にもつながることが期待されます。
●認知症コミュニケーションロボット「だいちゃん」:北日本新聞 2023年(令和5年)10月3日朝刊掲載
同じく2023年(令和5年)9月には、認知症コミュニケーションロボット「だいちゃん」を富山県はもちろん、中部地方の病院・介護医療院として初めて導入しました。
2025年には65歳以上の5人に1人は認知症となる時代、すなわち認知症約700万人時代へ突入します。
当法人では、認知症に対応できるスタッフ教育と認知症コミュニケーションロボットのハイブリッド対応で、未曾有の認知症時代に対応していきます。
付け加えると、当法人では介護ICT・ロボット・ニューデバイスを導入したり使用するのが目的ではありません。
人が集まり、そして時間も創出できれば、それにより患者様・利用者様に寄り添ったり関わる時間が増えること、それこそが目的です。
当法人では、介護の質向上や介護現場を変える取り組みにより、新たな病院・施設価値を創造し「地域から、そして医療従事者から選ばれる病院・施設になる」というVisionに向かい未来へ動いています。