「VUCA時代」における医療法人社団尽誠会 野村病院 ~Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)~
2023.12.20
現代社会は、医療・介護を含めあらゆる領域で変化が激しく、将来の予測が困難な「VUCA時代」と呼ばれています。
VUCAとは「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の4つの要素の頭文字を取った言葉で、現代を象徴するキーワードです。
Volatility(変動性)
近年、社会の変動性はかつてないほど高まっています。
新型コロナウイルス感染症の影響により、学会・講演会・会議などのオンライン化が一気に進み、コロナ禍以前には想像しにくかった日常が当たり前となりました。
今後も日常のあり方が大きく変動する可能性がありますが、その予測は極めて困難です。
だからこそ、私たちは時代の変化に敏感であり続け、必要なときに迅速かつ的確な判断を下せる体制を整えることが求められています。
Uncertainty(不確実性)
地球規模での自然災害や新興感染症の発生など、予測困難な事象が頻発しています。
このような不確実性の高い社会では、過去の成功体験だけに頼ることはできません。
私たちは、過去の経験や教訓を学びながらも、常に「次に備える視点」を持ち、柔軟に対応できる組織づくりを進めていく必要があります。
Complexity(複雑性)
グローバル化の進展により、感染症や社会問題は複数の要因が絡み合う複雑な構造を持つようになっています。
梅毒などの再興感染症の増加もその一例です。
単純な解決策では対応できない時代だからこそ、私たちは国内にとどまらず、世界全体の動向に目を向け、情報を多面的に収集・分析する姿勢を大切にしています。
Ambiguity(曖昧性)
変動性・不確実性・複雑性が組み合わさることで、絶対的な答えが見出しにくい「曖昧な社会」が生まれています。
医療広報の分野においても、かつて主流であったチラシや看板に加え、ウェブサイト・YouTube・SNSといった新たな媒体が台頭し、情報発信のあり方が大きく変わりました。
私たちは、こうした多様な環境変化を前向きに受け止め、患者さん・地域の皆さまのニーズを多方向からつかむことを心がけています。
おわりに
VUCA時代において、組織の強さとは「変化に耐えること」ではなく、「変化にしなやかに適応し続けること」だと考えます。
私たち医療法人社団尽誠会 野村病院は、明確な法人ビジョンのもと、全職員が同じ方向を見つめながら、地域に根ざした医療・介護の提供を続けてまいります。
これからも、変化を恐れず、時代に応じて成長する病院づくりを進めてまいります。



