富山県富山市の医療法人社団尽誠会 野村病院

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多職種連携とチーム医療の推進 必要性と重要性について

2025.02.25

多職種チーム医療

これまでの医療は、医師を中心としたピラミッド型の意思決定が主流でした。 しかし現在は、患者様の病態だけでなく、生活背景や社会的要因まで含めて最適な医療を提供することが求められています。

当院では、医師・看護師・リハビリ職・薬剤師・管理栄養士など多職種が対等に連携し、 それぞれの専門性を持ち寄って「チームとして意思決定を行う医療」=IPWを実践しています。


慢性期医療における多職種連携の意義

当院に入院されている患者様の多くは、高齢で複数の疾患を有し、生活背景も多様です。 このような状況では、単一の専門職だけで最適な医療を提供することは困難です。

例えば、以下のような課題があります。

  • 食べられない
  • 動けない
  • 排泄が自立できない
  • 認知機能の低下がある

これらは医学的問題だけでなく、生活機能や環境要因とも密接に関係しています。

当院では、評価・治療・生活支援までを一体的に行う 「統合型チーム医療」を構築しています。


当院のチーム医療の特徴

  • 評価から介入、生活支援まで一貫して対応
  • 病院内で完結する多職種連携体制
  • 医療と生活をつなぐ支援

これにより、「治療」だけでなく、その人らしい生活の継続を支える医療を実現しています。


各チームの取り組み

摂食嚥下サポートチーム(SST)

―「食べること」を支える医療―

摂食嚥下機能の低下は、低栄養や誤嚥性肺炎のリスクにつながります。 当院では、医師・歯科医師・看護師・リハビリ職・管理栄養士・歯科衛生士が連携し、 嚥下評価から訓練、食事形態の調整までを一体的に行っています。

また、嚥下内視鏡検査(VE)を活用し、 診断から介入、生活支援までを院内で完結できる体制を整えています。


PICCチーム(末梢挿入型中心静脈カテーテル)

―安全な血管アクセスの確立―

経口摂取が困難な患者様に対しては、安全で安定した栄養投与経路の確保が重要です。 当院では、合併症リスクの低減を目的にPICCを基本とした管理を行っています。

医師・診療看護師・特定看護師・放射線技師が連携し、 安全性と長期管理を両立した血管アクセス管理を実践しています。


栄養サポートチーム(NST)

―栄養から医療の質を支える―

栄養状態は治療効果や回復に大きく影響します。 当院ではGLIM基準を用いた評価を行い、個々の患者様に応じた栄養管理を実施しています。

摂食嚥下チームと連携しながら、「食べること」を中心とした栄養戦略を展開しています。


排尿自立支援チーム(CCT)

―尊厳を守る排尿ケア―

排尿の自立は生活の質に直結する重要な要素です。 当院では、可能な限り早期のカテーテル抜去を目指し、多職種で排尿機能の評価・介入を行っています。


褥瘡対策チーム(PUT)

―生活の質を守る褥瘡対策―

褥瘡はQOLの低下や感染リスクにつながります。 予防から治療、再発防止までを多職種で連携し、療養環境の最適化を図っています。


認知症ケアチーム(DCT)

―その人らしさを支えるケア―

認知症を有する患者様に対し、行動・心理症状も含めた包括的ケアを実施しています。 専門医と連携しながら、安心して療養できる環境づくりを行っています。


まとめ

当院のチーム医療は、単なる多職種連携にとどまりません。

「治す」医療から「治し支える」医療へ。

患者様一人ひとりの人生に寄り添い、 医療と生活をつなぐ存在であり続けることを目指しています。

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