看護師の職場環境整備について ~診療報酬改定・超高齢社会を見据えた人的支援体制の構築とは~
2025.05.10
看護業務の複雑化と、職場環境整備の重要性
近年の診療報酬改定により、急性期病院での在院日数が短縮される傾向が続いています。
その影響で、慢性期病院には、以前よりも病状が安定しない状態での転院となるケースが増え、看護現場の業務はより複雑化しています。
さらに、高齢化の進展に伴って、入院患者の年齢層が上がり、重度の廃用症候群や認知症を伴う患者が増加しています。
このような変化により、慢性期病院における看護業務は、医療的な対応と生活支援をあわせもつ包括的なケアが求められる場面が多くなっています。
野村病院の看護環境づくりの取り組み
医療法人社団尽誠会 野村病院では、これらの変化を踏まえ、看護師が安心して働き続けられる職場づくりを目的とした取り組みを進めています。
- ICT・デジタル機器の活用による業務の効率化
見守りセンサーや介護記録ソフトウェア、排泄予測デバイス、インカム等の導入により、情報共有の迅速化やケアの質向上に努めています。 - 「残業ゼロ」への取り組み
日々の業務を見直し、業務改善を図ることで、残業時間の削減に取り組んでいます。時間外労働の抑制は、心身の健康維持にもつながります。 - 多職種によるチーム医療体制
医師、看護師、リハビリ専門職、薬剤師、管理栄養士、ソーシャルワーカーなどが連携し、それぞれの専門性を活かしたチームケアを実践しています。 - 有給休暇取得の促進
有給休暇の取得率向上を目指し、休みやすい職場づくりに取り組んでいます。年間休日123日、90%以上の取得率を継続的に目指しています。
スタッフが安心して働ける環境づくりを通じて、継続的な医療・介護の提供体制を整えています
看護師が安心して働ける職場環境の整備は、患者さんへのより良いケアの提供にもつながります。
今後も野村病院では、働きやすさとやりがいの両立を目指し、制度や環境の整備を段階的に進めてまいります。




